ダイヤモンドには、丸いブリリアントカットだけではなくいろいろな形があります。
その中に、ローズカットというダイヤモンドがあります。
ご存じですか?
2012年にジャスティンセローがジェニファーアニストンに贈った婚約指輪がそのローズカット・ダイヤモンドだったことでも話題になりました。
ジェニファーアニストンに贈られた、ローズカットのダイヤモンドエンゲージ・婚約指輪
それ以来、ローズカットダイヤモンドへの関心がアメリカでも高くなっていきました。
このプログは、宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、ダイヤモンドのエキスパートバイヤーが、ローズカットダイヤモンドについて伝えています。
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GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
アンティークなダイヤモンドリングや婚約指輪の購入を考えているのであれば、このブログを読んで、是非ローズカットダイヤの素晴らしさを知ってもらい、選択肢のひとつとして考えてみて下さい。
1. 最も美しいアンティークダイヤモンド
ダイヤモンドのローズカットはアンティークカットの中でも、最も美しいカットの1つであり、私たちが知っているダイヤモンドのラウンドブリリアントカットとは非常に異なります。
ダイヤモンドは多面体にカットされており、一般的な丸いラウンドブリリアントは58のカット面を持っています。
今日人気のあるダイヤモンドの形として、丸いラウンドブリリアントカットの他、オーバルカットやマーキースカットなどがあります。
ラウンドブリリアントカット
ペアシェイプ マーキース ラディアント
ただ、このローズカットダイヤモンドはどれとも異なる全く新しい形です。
ローズカットダイヤモンド
ローズカットダイヤモンドは、丸く平らなベースで、上部は多面体でドーム状になっており、カット面も少なく、ややガラスの様な外観(カット面が少なくなると輝きも劇的に少なくなります)でもあります。
このカットは58面のカットが世に出て来る前に一般的だった28面のカットを模しているところから、ヴィンテージカットとも呼ばれています。
1900年代初頭、近代的で洗練されたダイヤモンド切削技術が開発され、より複雑な形に仕上げる事ができるようになりました。
電気照明が普及するにつれて、消費者の好みもより輝きを放つダイヤモンドカットに向かいました。
ただ近年の世界的なアンティークブームに乗って、輝きよりもより個性的なヴィンテージ感を求める需要が高まって来た結果、ローズカットダイヤモンドの人気が高くなってきたと考えられます。
2.ローズカットダイヤモンドの婚約指輪
ローズカットのダイヤモンドリングは、さまざまなスタイルや貴金属でデザインされています。
中でもアンティークな世界観をつくり出す、ゴールドリングとローズカットのダイヤモンドの組み合わせは、おすすめするデザインです。
□ ROSE CUT ANTIQUE
アンティークなデザインは、1800年代から1900年初頭の、欧州での人気デザインをいいます。
その頃のリング、特に婚約指輪に使われていたものはほとんどがゴールドにて、また、ダイヤモンドもローズカットの様にカット面の少ないものが主流でした。
したがって、ローズカットのダイヤモンドをゴールドリングにデザインすると、リアルなアンティークスタイルになります。
また、ピンクゴールドのローズカットダイヤ・リングは、遊び心のあるヴィンテージ風デザインとして、デザイナーおすすめのスタイルです。
何よりもローズカットダイヤモンドと、ピンクゴールドを組み合わせたリングはほぼ既製品では見かけることはないので、オーダーメイドにてデザインしてみてはいかがでしょうか。
美しいリングとなることでしょう。
また、ローズカットのダイヤモンドには、シンプルな立て爪のフラチナソリティアより、ミルグレインや艶消しマットを施しながらアンティークなテイストにデザインした方がより輝きます。
もしオシャレなアンティークスタイルの婚約指輪を考えているのであれば、ローズカットのダイヤモンドも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
この新しいアンティークスタイルのエンゲージリングは、50年後も色あせないオシャレ感が煌めく思い出のリングとなります。
ローズカットダイヤモンド!
記憶にとどめておいてください。
筆者
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG 米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
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