モアサナイトという宝石を知っていますか?
モアサナイはダイヤモンドにも勝る輝きを放
ち、硬度も非常に高い、宝石として評価の高
い鉱物です。
もともとモアサナイトは、1893年にアメリ
カ、アリゾナ州に落ちた キャニオン.ディアブロ隕石から発見されました。
その他の隕石にも含まれて地球に飛来した、
この地球外鉱物は、硬度が高く、その煌きも
並外れて強いことから、人工的につくる研究
が初められました。
モアサナイトと名付けられたこの人工宝石
は、2000年前後から徐々に市場に出始めまし
た。
ダイヤモンドの産出量が減って行く中で、人
工ダイヤモンドと共にこれからのブライダル
ジュエリーとして、既にアメリカでは人気が
あるこのモアサナイトは、どんな特徴がある
のでしょうか。
このプログは、宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、17年以上にわたり結婚指輪、婚約指輪をオーダーメイドで届けてきた、ヨーアンドマーレのダイヤモンドのエキスパートバイヤーが執筆しています。
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GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
ここでは、モアサナイトについて深堀りしながら、ダイヤモンドの婚約指輪ではなく、モアサナイトを購入する利点をいくつか紹介していきます。
これから婚約指輪の購入を考えているあなたにとって、ダイヤモンド意外の指輪の選択肢としてのモアサナイトについて、多くの情報を与えてくれる事でしょう。
是非参考にしてみて下さい。
1.モアサナイトの婚約指輪は低価格
モアサイトの婚約指輪の最大の利点は、ダイ
ヤモンドよりもはるかに安価なのに、見た目
は同じであるということです。
ダイヤモンドの価格は、カット、透明度、カ
ラット、色によって決まりますが、モアッサ
ナイトの価格は、ほぼサイズによって決ま
ります。
モアサナイトの価格は、同じ大きさのダイヤ
モンドの約10分の1の値段で、高い品質のものを手に入れる事ができます。
例えば1カラットのダイヤモンドは約70万円
以上の費用がかかりますが、1カラットのモアッサナイトであれば約6万円で可能です。
例えば、同じ品質のダイヤモンドとモアサナイトの価格を仮に比べてみた場合、
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ダイヤモンド モアサナイト
• 0.3カラット ¥ 180.000 ¥ 12.000
• 0.5カラット ¥ 370.000 ¥ 32.000
• 1.0カラット ¥ 780..000 ¥ 59.000
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2.モアサナイトは高い硬度と耐久性を持つ
モアサナイトの素晴らしいところの一つはそ
の硬さと耐久性です。
モース硬度は9.5と、現在知られている鉱物の中ではダイヤモンドの次に硬い宝石です。
GIA・米国宝石学協会提供 : モース硬度一覧
□ 上記モース硬度表より
• 水晶 7
• トパーズ 8
• コランダム 9
( ルビー サファイア属 )
ーーーーーー 9.5
• ダイヤモンド 10
モアサナイトは、ルビーやサファイアより硬度は高く、9.5を示す。
これは、表面へのキズに対する強さを示すも
ので、モアサナイトは、ダイヤモンド同様ほとんどキズがつかない宝石といえます。
また、衝撃への強さや割れにくさを示す靭性
も非常に高く、加えて安定した炭化ケイ素の
結晶体であるモアサナイトは熱にも強く、そ
の熱耐久性は、ダイヤモンドよりも上です。
□ MOISSANITE
3.並外れたモアサナイトの輝き
モアサナイトは、その眩い輝きのために多く
の人に好まれています。
モアサナイトの光の戻りの量を示す ブライトネス はダイヤモンドよりも大きく、また、光
の煌めきの度合いを示す シンティレーション
はダイヤモンドの2倍以上の数値を出します。
つまりモアサナイトは、ダイヤモンドよりも遥かに輝く宝石であり、弱く、くすんだ光の下でさえ、輝きを放つ素晴らしい宝石なのです。
4.モアサナイトはダイヤのイミテーション石と思う勿れ
ダイヤモンドは、高価で資金が必要な宝石であることは確かです。
その代替え品として、キュービックジルコニアなどが知られています。
キュービックジルコニアは、コストを抑えて製造出来る人工石であり、その硬度の高さや見た目から、広くダイヤモンドの代替え品として使われています。
近年カット技術の向上により、ダイヤモンドと同程度の輝きを示すものも珍しくありません。
上記のキュービックジルコニアは、ダイヤモンドに置き換えてみると、0.5カラットに相当し、一般小売価格にて ¥ 400.000 前後からになると思います。
それが、キュービックジルコニアであれば、¥ 1.800 で購入することができれば、ダイヤモンドの代替え品としては、最良?のものと言えます。
では、一方でモアサナイトの魅力は、その輝きにあります。
その光りの反射率はダイヤモンドを上回り、ダイヤモンドと並べた場合、実際にモアサナイトの方が光り輝いています。
硬度、靭性共にダイヤモンドとほぼ変わらないモアサナイトは、キュービックジルコニアの様にいわゆる『 模造ダイヤモンド』ではなく、ダイヤモンドを上回る美を持った宝石といえます。
また、ダイヤモンドは使った後のケアを怠ると、油膜がその表面に付着して、光らなくなってしまいます。
一方モアサナイトは、その表面に油脂が吸着
しにくいので、ダイヤモンドに比べて、クリ
ーニングの手間がかからず、その輝きを維持
する事ができます。
いかがでしたでしょうか。
地球の外からやって来た煌めく宝石、モアサ
ナイトは、もっと評価され、婚約指輪に使わ
れても良い宝石といえます。
確かに、今市場にあるものはラボで作られた
人工石ではありますが、その輝きには目を見
張るものがあります。
ダイヤモンドの代用ではなく、価値ある宝石
として認知が広がり、その価格が上がる前に
購入を考えてみてはいかがでしょうか。
筆者
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG 米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
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