【婚約指輪のダイヤはカット品質】で決まる!宝石鑑定士が教える3つの重要

  婚約指輪・ダイヤモンドで最も重要なのはカットの品質!その選び方3つ

 婚約指輪・ダイヤモンドで最も重要なのはカットの品質!その選び方3つ
 
 
 
婚約指輪の購入を考えている男性は、どんなダイヤモンドが幾らで購入できるのかを、自分の予算と照らし合わせて知る必要があります。
 
 
その価格と見た目の評価に最も関わるのが、
ダイヤモンドの大きさとカットの品質です。
 
 
特にカットの品質は重要で、ジュエリー業界で働くデザイナーたちは、ダイヤモンドを選ぶ際には、最初にカット評価の高いものからていきます。
 
 
カット品質の良し悪しが、ダイヤモンドの
きにダイレクトに影響してくる事を熟知し
いるからです。
 
 
出来れば、高品質で素晴らしい輝きのダイヤ
モンドを、抑えた価格で購入したい思いま
すよね。
 
 
わたくしは、宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、ダイヤモンドのエキスパートとして、25年以上にわたり海外バイヤーとして勤めてまいりました。
 
 
 
 

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GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
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 GIA・米国宝石学協会  宝石鑑定ディプロマ
 
 
 
このブログでは、ダイヤモンドの上手な購入に最も重要なカットグレードについて、そして、カット品質の高いダイヤの選び方について、詳しくお伝えいたします。
 
 
 
 
 
ダイヤモンド選びにおいて、カットとは何かを知りたいと考えているのであれば、是非読み進んでみて下さい。
 
 
 
必ず参考になると思います。
 
 
 
 
 

1.婚約指輪・ダイヤの選び方で最も重要なのはカット品質!

婚約指輪・ダイヤの選び方で最も重要なのはカット品質!
 
 
 
婚約指輪は、お気に入りのデザインのリング
にダイヤモンドがセットされて購入に至り
す。
 
 
したがってそのダイヤモンドの品質の良し悪しで、価格が大きく変わります。
 
 
ダイヤモンドを購入する場合には、予定の店舗からいくつかダイヤモンドを見せてもらい、その中から選ぶ形になります。
 
 
その際、「  カットが良いダイヤモンドを見せてください。」
 
と伝える様にデザイナーはアドバイスしま
す。
 
 
何故ならカット品質が良いダイヤモンドは光
輝くからなのです。
 
 
ダイヤモンドは、その大きさが同じであれば、品質が高いほど価格も当然高くなりま
す。
 
 
ダイヤモンドの品質とは、
 
 •  カラー    無色透明ほど良い
 
 •  キズ  キズや内包物が少ないほど良い
 
    •  カット カットグレードが高いほど良い
 
 
をいいますが、この中でもカット品質が、そのダイヤモンドの輝きを左右します。
 
 
カラーやキズはダイヤモンドが天然のもので
ある限り、鉱山から掘り起こされた原石の段
階で既にあるもなので、それを変えることは
出来ません。
 
 
ただ、ダイヤモンドのカットは、カッティ
ング・クラフトマンと呼ばるカッター職人たちが、ダイヤモンドの原石に58の面を入れて行う加工工程なので、人の手で光り輝く宝石に変えることが可能なのです。
 
 
 
 
ダイヤモンドの原石
 
ダイヤモンドの原石にカット面を入れる加工
 
ダイヤモンドの原石とそれにカット面をつける加工
 
 
 
では、なぜカット品質が良いダイヤモンドは
光輝くのでしょうか。
 
 
 
 
 

 2.最高の品質・トリプルエクセレントカットは異次元の輝き

最高の品質・トリプルエクセレントカットは異次元の輝き

 

 
ダイヤモンドのカットグレードは、そのカッ
トの精度によって主に6段階に分かれており、グレード高ければ光り輝くダイヤモンドとなり、価も高くなります。
 
 
  •  3EXELLENT       (トリプルエクセレント )
 
  •   EXELLENT          ( エクセレント )
 
  •   VERY GOOD      ( ベリーグッド )
 
  •   GOOD        ( グッド )  
 
  •   FAIR               ( フェア )  
 
  •   POOR          ( プア )  
 
 
 左端から、トリプルエクセレントカット、ベリーグッ   ドカット、フェアカット
 
 左端から、トリプルエクセレントカット、
ベリーグッドカット、フェアカット
 
 
 

 カット品質は3つの要素の総合点

 
カット品質は3つの要素の総合点   
    中央宝石研究所発行のダイヤモンド鑑定書
 
 
 
ダイヤモンドの鑑定機関として、日本で最も権威と信頼性があるのが中央宝石研究所であり、その鑑定基準は、GIA・米国宝石学協会の定めた世界基準が元になっているのです。
 
 
ちなみに、私はこのGIA・米国宝石学協会の本校の鑑定士課程を卒業しています。
 
 
日本の中央宝石研究所が発行する鑑定書が以下になります。
 
 
日本の中央宝石研究所が発行する鑑定書が以下になります。
 
 
 
 
この中でカット品質に関する記述の部分が以下になります。
 
 
 
この中でカット品質に関する記述の部分が以下になります。
 
 
 
カットの品質は3つの要素の総合評価によって掲示されます。
 
 

1. カット等級

 
このカット等級は3つの要素の中で、最も重要です。
 
その算出の仕方を簡単に解説いたします。
 
 
ダイヤモンドには、理想プロポーションが定められており、そのプロポーションにカットされていれば、光の反射率を最大に持っていく事が出来るので、光り輝くダイヤモンドになるという考え方です。
 
これを定めたのもまた、GIA・米国宝石学協会なのです。
 
 
 
 ダイヤモンドの各部位の名称
 
ダイヤモンドの各部位の名称
 
 
 
 
   理想カットのダイヤの各部位の数値
 
理想カットのダイヤの各部位の数値
 
 
これらの数値は、ダイヤモンドの直径を100と見たときの割合パーセントになります。
 
 
この数値に当該ダイヤモンドの各部位の数値を当てはめ、入っていればカット等級は最上評価の
 
□ EXCELLENT
 
 
 を得ることができ、数値が離れていけば減点されていくので、その等級は
 
 
□ VERY GOOD  
 
□ GOOD
 
□ FAIR
 
 
と下がっていきます。
 
 
ちなみに上記、当該ダイヤモンドの鑑定書には、このダイヤモンドの各部位の数値が記されており、理想プロポーションの数値に入っていることから、カット等級は
 
□ EXCELLENT 
 
 を得ています。
 
 
当該ダイヤモンドの鑑定書には、このダイヤモンドの各部位の数値が記されています
 
 
 
 

 2. 研磨状態

 
研磨状態とは、ダイヤモンドをカットしていく際表面に付くカット痕を、仕上げの研磨でどれだけ綺麗にとれているか、その研磨レベルの評価を表しています。
 
 
ダイヤモンドに残るカット痕
 
 
 
 この評価もまた、カット等級同様にあります。
 
□ EXCELLENT
 
□ VERY GOOD  
 
□ GOOD
 
□ FAIR
 
 
ちなみに上記、当該ダイヤモンドの鑑定書には、このダイヤモンドの研磨状態が記されており、
 
 
□ EXCELLENT 
 
 を得ています。
 
 
 

 3. 対称性

 
 対称性とは。ダイヤモンドを上から見た時、そして後側から見た時の、左右対称性を評価するものです。
 
ダイヤモンドの画像の中心を通るラインを境にして、左右の折り返し画像を解析し、その一致のレベルの高いものから、
 
 
□ EXCELLENT      以下
 
評価をつけていきます。
 
 
理想カットのダイヤモンドを上下から見た特の画
理想カットのダイヤモンドを上下から見た特の画
 
 
 
ちなみに上記、当該ダイヤモンドの鑑定書には、このダイヤモンドの対称性が記されており、
 
 
□ EXCELLENT 
 
 を得ています。
 
 
 

  3つのエクセレントが揃う理想カット

 
 
上記の3つの要素
 
1.カット等級 
 
2.研磨状態 
 
3.対称性
 
において、全てがトップの EXCELLENT評価を得るものが稀にあります。
 
 
これを、トリプルエクセレント・カットといいます。
 
トリプルエクセレント・カットは、最高級のカット品質とされ、異次元の輝きをダイヤモンドに与えます。
 
 
その理由は、トリプルエクセレントにカット
されたダイヤモンドに入った光は、ほぼ全てが目に跳ね返って来ます。
 
 
地球上にある全ての物質の中で、入ってきた光をほぼ100パーセント跳ね返すものは、ダイヤモンドしかありません。
 
 
トリプルエクセレントにカットされたダイヤモンドでは、入射した光の99.5パーセントが上部より目に跳ね返ってくりる
 
 
 
 トリプルエクセレントカット
 
 
 
それに比べて、そうでないレベルにカットされたダイヤモンドでは、入射した光の15%以上が下から抜けて行ってしまい、輝きの弱いダイヤモンドに見えるのです。
 
 
 
 グッドカット以下の品質にカットされたダイヤモンドでは、入射した光の80パーセント以下しか目に跳ね返ってこない
 
   
 
 理想カットに比べて深いカットのダイヤ
 
 
 
 理想カットに比べて浅いカットのダイヤ
 
 
 
 
この様に、入射した光のほとんどを跳ね返す
事が出来る稀な鉱物だからこそ、ダイヤモン
ドは暗い中でもひときわ輝きを放つのです。
 
 
この最上級の理想プロポーション・トリプルエクセレントカットは、またの名を『トルコフスキーカット』と呼ばれ、トルコフスキーという数学者によって、実は100年前には既に考え出されていました。
 
 
 
 ダイヤモンドの理想カットを考案した、 ガビ・トルコフスキー
 
ダイヤモンドの理想カットを考案した、
ガビ・トルコフスキー
 
 
 
ただ当時は理論上だけのものであり、ハンド
メイドでは不可能だったものが、現代におい
てコンピューターの精度を得て、実現出来る
に至ったのです。
 
 
現在ダイヤモンドの鑑定機関は、このトリプ
ルエクセレントカットを最上級品質と定め、
その基準から離れて行くに従って、カット品
質も下がっていくという形で鑑定していま
す。
 
 
 
 

3.高品質のダイヤを抑えた価格で購入する裏ワザ

高品質のダイヤを抑えた価格で購入する裏ワザ

 

 
もし、ジュエリーデザイナーが個人的にダイ
ヤモンドを購入する場合には、素晴らしい輝
きのものを、なるべくリーズナブルな価格で探します。
 
 
その際のコスパの良い選び方があります。
 
 
ダイヤモンドの価格は、品質を表す3つの要素からなりたっているこては、先にお伝えしました。
 
 
 •  カラー    無色透明ほど良い
 
 •  キズ  キズや内包物が少ないほど良い
 
    •  カット カットグレードが高いほど良い
 
 
 
多くの婚約指輪専門店は、3つの全品質が高いダイヤモンド、すなわち価格が高いものを勧めてきますが、全ての品質要素を高くすると当然予算から出てしまいます。
 
 
したがって、抑える品質と高い品質を組み合
わせて、予算内で購入出来る最大限の品質の
ダイヤモンドを選んで行きます。
 
 

 

3-1.高いカット品質と中程度のクラリティ品質を組み合わせる

高いカット品質と中程度のクラリティ品質を組み合わせる

 

ダイヤモンドの価値は光の輝きと考えるの
で、輝きに最も影響を与える品質要素から優先順位をつけて、ベストの組み合わせを選んで行きます。
 
 
そのベストな組み合わせは、カットを高い品
質で、キズ・クラリティを抑えた中間品質のダイヤモンドを探してみるのです。
 
 
 

  A) 最優先の品質はやはりカットです。 

の最優先の品質はやはりカットです。
  
       
 
つまりカットはなるべく高品質のものを選
ます。
 
出来れば最上級のトリプルエクセレント、
たはその次のエクセレントカットを選びたい
と考えます。
 
 
 

  B) 次に優先する品質は、カラーです。

 
次に優先する品質は、カラーです。 
           
 
 
ダイヤモンドが放つ光のスパークは、無色
明であれば閃光の強さを感じますが、有色に
なるに従って弱くなって来ます。
 
カラーは無色透明の Dカラーが最高品質と
り、アルファベット順に、Eカラー、Fカ
ー、Gカラー・・・・と色がついてくるに従っ
て、カラー品質も落ちてきます。
 
 
もちろんカラー品質もDカラーに越したこ
はありませんが、EカラーやFカラーでも見た
目はほとんどかわりません。
 
 
一方、価格では2万円〜5万円位の違いがでで
きますので、価格を抑えるのであれば Fカラ
ーや、その下のカラー品質でも良いと考えま
す。
 
 
 

C) クラリティ・キズや内包物の品質は優先下位

 

クラリティ・キズや内包物の品質は優先下位

 

 
キズや内包物の品質、すなわちクラリティの
優先順位が下位な理由は、ダイヤモンドの輝
きに対する影響が、カット品質やカラー品質
より小さいからです。
 
上の画は、ダイヤモンド内に存在する内包物
を顕微鏡を通して見た際の、その大きさを黒
いドットで表しています。
 
実際に婚約指輪に使われるダイヤモンドの直径は、4mm〜5mm なので、内包物は肉眼ではほとんど見えない位の大きさです。
 
 
すなわち、ダイヤモンドの内包物は、その品
質がかなり低いものでない限り、光の輝きに
ほとんど干渉しません。
 
トップランクのクラリティ品質のダイヤと、中間位のクラリティのダイヤの見た目は、他の品質要素が同じであれば変わりません。
 
 
その反面、グレードによる価格の違いは、他
の品質要素に比べて大きいと言えます。
 
 
 
 
これらから、抑えた価格で高品質に輝くダイ
ヤモンドの選び方としては、
 
 
カットは、トリプルエクセレント、またはエクセレント
 
カラーは、Dカラー 〜 Fカラー
 
クラリティ(キズ)は、中間の品質、VS〜S I クラス
 
にて、店側からいくつか見せてもらい、その中から予算に合うものを絞りこんでいく。、
 
   
このスタイルで選んでいけば、価格に合った
品質の高い希望のダイヤモンドが見つかりま
す。
 

 

 

 3-2. 予算25万円の婚約指輪ならダイヤモンドはコレがベスト!

予算25万円の婚約指輪ならダイヤモンドはコレがベスト

 

婚約指輪の購入予算の全国平均は、約25万円
と言われています。
 
この予算で、もしジュエリーデザイナーが、
自分の婚約指輪を購入した場合、どんなダイ
ヤモンドを選ぶでしょうか。
 
 
まずはリング本体の価格ですが、シンプルな
デザインのものであれば、約10万円前後みて
おけばよいと思うので、ダイヤモンドにかけ
られる価格は15万円位です。
 
 
• 最初にダイヤモンドの大きさですが、大きくなり過ぎると、リングデザインに合わなくなるので、0.25カラット前後で良いのではないでしょうか。
 
 
• 次に品質で最も大切なカットですが、当然トリプルエクセレントカットを希望します。
 
 
カラーは上から2番目のグレード、Eカラ
 ーを選びます。
 
• そして最後にキズ・クラリティですが、S Iクラスで充分と考えるので、S I1とS I2の上のランク、S I1を選びます。
 
 
これにて選んだダイヤモンドと価格は以下に
なりました。
 
 
0.265 ct    Eカラー    S I1 クラリティ    トリプルエクセレントカット  ¥  168.000 ( 一般市場価格 )
 
    0.265 ct    E                      カラー
                     S I1                  クラリティ
                     3EXCELLENT  カット
 
     ¥  168.000 ( 一般市場価格 )
 
 
 
ただ価格的に15万円を出ていたので、キズ・クラリティ品質を一つ下げた S I2を見せて欲しいと担当者に伝えたところ、こちらのダイヤモンドを提示されました。
 

  0.258 ct    Eカラー      S I2クラリティ    3EXCELLENT  カット ¥  148.000 ( 一般市場価格 )

      0.258 ct    E                      カラー
                      S I2                  クラリティ
                      3EXCELLENT  カット
 
     ¥  148.000 ( 一般市場価格 )
 
 
   
見た目の輝きも素晴らしいもので、最初の
ダイヤモンドと変わらないので、これに決
めました。
 
 
やはりトリプルエクセレントの輝きをキー
プしたままに、2万円価格を抑えたダイヤ
モンドを購入出来たのです。
 
 
 
ダイヤモンドの上手な選び方は、予算内で
良いカットと他の品質要素を組み合わせ
て、最大限光輝く上質なものを見つけ出す
作業なのです。
 

 

 まとめ

 
婚約指輪を購入する場合に、そのダイヤモン
ドを選ぶにあたり最も重要なのはカットの品
です。
 
その選び方として以下を留意してみて下さ
い。
 
 
1. 婚約指輪・ダイヤの選ぶ際にで最も重要なのはカット品質です。

 

 2.  ダイヤのカットグレードで最高の品質・トリプルエクセレントカットは異次元の輝きを
放ちます。

 

 3.  高品質のダイヤを抑えた価格で購入する場合の裏ワザとして
 
 •  高いカット品質と中程度のクラリティ品質
を組み合わせる

 

 •  予算25万円の婚約指輪なら、そのダイヤモンドとして選ばれたベストの品質のものは
 
     0.258 ct    E                      カラー
                      S I2                  クラリティ
                      3EXCELLENT  カット
 
     ¥  148.000 ( 一般市場価格 )
 
 
 
 いかがでしたでしょうか。
 
 
一生に一度の大切な婚約指輪の購入です。
 
そのダイヤモンドの選び方に迷ったなら、是
非参考にしてみて下さい。
 
 
 
 
筆者 
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG  米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
 
 
 
 
 
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