バゲットダイヤモンドは、モダンで機能的な
カットとして20世紀に登場しました。
バゲットダイヤモンドは、センターストーン
の横にサイドストーンとして、またアクセン
トストーンとして一般的に使用されるステッ
プカットダイヤモンドです。
バゲットダイヤモンドは長方形で14個のファ
セットから成り立っています。
同じ長方形のエメラルドカットに比べて、バ
ゲットダイヤは、婚約指輪のセンターストーンとして使用されることは少ないですが、他のカットよりも安価です。
また、その形状はどんなリングにも美しいヴ
ィンテージの外観を与えます。
フランスパンの細長い長方形のバゲットに
ちなんで名付けられたこのカットは、クラシックな美しさで時代を超越した、決して時代遅れになることのないカットです。
ここでは、バゲットカットのダイヤモンドを
使った指輪のデザインを見てみたいと思いま
す。
結婚指輪や婚約指輪のデザインを考える時の
参考にしてみて下さい。
1.バゲットダイヤをセンターに使った婚約指輪
■ ザレス・マルチバゲットダイヤリング
このまばゆいばかりの婚約指輪は、バゲットダイヤを使ったデザインの1つの方法を示しています。
多くのバゲットを使って、その周りを小さな
メレーダイヤモンドで縁取れば、これだけの
輝きとボリュームが出て来ます。
■ ブルーナイル・バゲットダイヤエンゲージ
2つのテーパードバゲットダイヤモンドが、センターハートのダイヤの両サイドにアクセントとして用いられています。
■ アトリエ・バゲットカットダイヤエンゲージ
このユニークなデザインの婚約指輪は、中央
のバゲットストーンと側面の2つの小さな正方形のバゲットストーンがセットされていま
す。
■ ダリア・ダイヤモンドクラスターリング
バゲットとラウンドダイヤモンドが、一見目造作に並べられた、アールデコ調デザインの婚約指輪です。
このブランドのヴィンテージコレクションの
一部であり、古いデザインを再現したもので
す。
■ マルド K・クラシックなエンゲージリング
アームの両側にバゲットダイヤモンドがアクセントになった、ラウンドセンターダイヤモンドのエンゲージリングです。
■ アデラ・エメラルドカットのダイヤの婚約指輪
センターダイヤはエメラルドカットにて、そ
の両サイドにはバゲットダイヤがセットされ
た、シンメトリーのプラチナエンゲージリン
グです。
■ バリオニール・ペアカットダイヤモンドリング
センターペアカットダイヤモンドをアクセントに、サイドに留めたテーパードバゲットダイヤモンドがとても特徴的な、ゴールド婚約指輪です。
■ アシュレイ・アッシャーカットエンゲージ
ビクトリア朝時代のジプシーリングからイン
スピレーションを得て、2つのバゲットが側面に配置された見事なアッシャーカットダイヤモンドをセットした、ゴールドの婚約指輪です。
■ V.バルボ・バゲットダイヤリング
中央のバゲットダイヤモンドと、両サイドのテーパーバゲットダイヤが素晴らしいバランスに作り出している、ヴィンテージなプラチナエンゲージリングです。
■ バリオニール・三角形ダイヤの婚約指輪
とても珍しい三角形のダイヤモンドを使った
ゴールドの婚約指輪です。
中央のトリリアントのダイヤモンドは、三角
形を形作る為に、4つのバゲットに囲まれ、
小さな黄色いサファイアで区切られていま
す。
2.バゲットダイヤを多数使った婚約指輪
■ ヘンリエッタ・バゲットダイヤモンドエンゲージ
ピクトリア時代にインスパイアされたこのゴ
ージャスなゴールドリングは、バゲットカッ
トのダイヤモンドを、サイドへ向かって長さ
のグラデーションをかけています。
■ J.R.ダン・バゲットダイヤのゴールド結婚指輪
このクラシックなK18ゴールドバンドには、9個の小さなバゲットダイヤモンドがセットされており、シンプルでありながらエレガントで、少し男性的な印象が特徴です。
■ プリリアントアース・ヴィンテージバゲットリング
このヴィンテージ風のリングは、バゲットダ
イヤモンドと小さなラウンドダイヤモンドが
交互に配置され、独特の美しい外観を実現し
ています。
リングには花柄のデザインが刻印されており、リング全体が非常に繊細に見えます。
■ ハリーウィンストン・バゲットダイヤの結婚指輪
輝きを抑えて、シックでモダンなデザインにまとめる為に、真ん中には小さなバゲットダイヤモンドを伏せ込んだプラチナの結婚指輪です。
全体を艶消しマットにしてシックに仕上げた秀悦な作品です。
■ ブリリアントアース・ダイヤモンドリング
バゲットカットダイヤモンドが、高さを交互
に変えながら並べて、波のようにデザインし
たマリッジエンゲージのリングです。
いかがでしたでしょうか。バゲットカットのダイヤモンドを覚えておいて下さい。
結婚指輪や婚約指輪をオーダーメイドする際に、是非参考にしてみて下さい。
筆者
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG 米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔