そろそろ婚約指輪の購入を考えているあなたは、スマホで調べ始めました。
婚約指輪は、ダイヤモンドとリングのデザインを同時に選んで行く必要があることもなんとなく分かりました。
とても高い買い物です。
出来れば品質の良いダイヤモンドを、なるべく抑えた価格で賢く購入したいと思いますよね。
そこでダイヤモンド選びで必ず必要になる知識が、その品質を表す『5つのC』です。
ダイヤモンドを賢く購入する方法は、価格とダイヤモンドの品質の良い組み合わせを見つけることです。
このプログは、宝石の権威、米国宝石学協会・GIAの宝石鑑定士であり、ダイヤモンドのエキスパートバイヤーが、ダイヤモンドの品質とはどの様に決められているのか、それを上手に購入するにはどうすればいいのかについて伝えています。
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GIA・米国宝石学協会 宝石鑑定ディプロマ
ダイヤモンドの品質は、色、透明度、カラット重量、カット、そして蛍光性からなっています。
ダイヤモンドの品質と価格を決定するグレーディングシステムで、米国宝石学協会(GIA)により考えられました。
ダイヤモンドの婚約指輪を購入する場合に、自分の予算内で最もキレイに見えるグレードの組み合わせを決める為に使います。
この知識はダイヤモンドを少しでも価格を抑えて購入する際に必ず役に立ちます。
是非参考にしてみて下さい。
1. 光るダイヤモンドはカットで決まる
カットは自然の影響を受けない唯一のグレードで、ダイヤモンドの購入時に考えるべき4Cの中で最も重要な項目です。
このカットグレードは、ダイヤモンドのカット面の品質およびプロポーション、研磨の程度を示します。
これは、ダイヤモンドが光と相互作用して反射するその輝きにダイレクトに影響するため、光るダイヤかどうかはカットで決まります。
GIAシステムによると、ダイヤモンドカットは、エクセレント、ベリーグッド、グッド、フェア、およびプア として評価されます。
特にトップのカットグレードに 「トリプルエクセレント」があります。
これはカットに関しては完璧なレベルを示すもので、特筆すべき輝きを与えます。
カットグレードは、ベリーグッド以上のものを選ぶことを推奨いたします。
2. 白いダイヤは D, E, F カラー
ダイヤモンドの色はDからZにてグレーディングされ、Dカラーは完全に無色(そして最も高価)を意味します。
標準的なダイヤモンドのカラー品質はDカラーからJカラーに収まり、Fカラー以上は肉眼ではほとんど無色にて同じに見えます。
ダイヤモンドの形は、カラーグレードに大きく影響を与えます。
たとえば、ラウンドブリリアントやエメラルドカットは、色を隠し、カラーグレードが下であっても白く見えます。
反対に、楕円形のオーバルカットやマーキースカットのような長いダイアモンドシェイプでは、色がはるかに分かりやすくなります。
ダイヤモンドショッピングのヒント:
ラウンドカット、エメラルドカット、アッシャーカットのダイヤモンドを購入する場合は、色のグレードを低くして、コストを抑えましよう。
3.透明度はVS1, VS2, SI1,がオススメ
このCは、ダイヤモンドの中に存在する内包物やキズなどの量や大きさを現す、CRARITYの意味です。
GIAグレーディングでは、フローレス(FL)を最上級として、以下のようにグレーディングされています。
ただし、きれいに見えるダイヤモンドの条件がトップクラリティである必要はありません。
ダイヤモンドの内包物は顕微鏡にて確認するもので、肉眼ではほとんど見えないものです。
実際、SI1(わずかにキズが含まれている)透明度のダイヤモンドの見た目と、同じカラット、色、カットのVVS1(非常にわずかに含まれている)透明度の石の間には目に見える違いはありません。
私の意見では、ラウンドダイヤモンドの透明度をVS1 ( 非常にわずかなキズ含まれている )より高くする理由はありません。
4.カラットは大きさではなく重さ
カラットは、ダイヤモンドの実際の重量の測定値を指します。
GIAによると、1カラットは0.2グラムに換算され、これはペーパークリップと同じ位の重量です。
当然、カラットが大きいほど、ダイヤモンドは高価になります。
2つのダイヤモンドは完全に同一ではないため、カラットは実際のサイズではなく石の重量のみを決定するため、ガイドラインと見なす必要があります。
ダイヤモンドショッピングのヒント:
ただし、特定の重量の石は、その寸法(ミリメートルで測定)により、カラットが示すよりも実際に大きく見える場合があります。
たとえば、重量が2.00カラットであるが、2.20カラットの石に近いダイヤモンドが見つかる可能性があります。
5. 5番目の「C」蛍光性を見逃すな!
ダイヤモンドは、直射日光や蛍光灯に含まれる、目に見えない紫外線(UV)にさらされると、柔らかい青色の光を放つ場合があります。
これをダイヤモンドの蛍光性と言います。
この蛍光性が強くなると輝きにクリアさが無くなり、幕が張ったような、ぼやけた感じになります。
多くのダイヤモンドが、この蛍光性を含んで
おり、その青色光の強さはダイヤモンドによ
って異なる為、GIA(米国宝石学協会)の鑑定書
には、その強度を5段回に分けて記載しています。
• VERY STRONG BLUE 非常に強い蛍光性
• STRONG BLUE 強い蛍光性
• MEDIUM BLUE 中程度の蛍光性
• FAINT BLUE 弱い蛍光性
• NONE 蛍光性無し
実際には、弱い〜中程度の蛍光性の場合、蛍
光灯の下でもほとんど裸眼で認識できず、特
別なUV光源を使用しないと確認できません。
■ 蛍光性はダイヤの光りに影響を与える
右側が蛍光性の無いダイヤモンドです。
一方左側は強い蛍光性を含むダイヤモンドで
すが、やはり右のダイヤに比べると透明感が
無く、全体的に幕が張ったような印象です。
蛍光性はこのような視覚効果をもたらす為、
蛍光性が無い方が透明度が増し、品質が高いと評価されます。
その評価は価格となって現れます。
無色(D-F)のダイヤモンドに強い蛍光性がある場合、それが欠陥として認識される為、最大15%の価格低下となります。
また、その蛍光性が非常に強い為に透明度が
著しく損なわれたダイヤモンドは、時に通常
の半額以下にて取り引きされる場合もありま
す。
ダイヤモンドに蛍光性は無い方が良いとは思
いますが、もし予算的に限りがある場合に
は、この蛍光性を価格を抑えて購入する材料
として使ってみてはいかがでしょうか。
蛍光性を含むダイヤモンドでも、中には透明
度に影響を与えていないものが見つかる可能
性があります。
品質と価格のバランスの取れたダイヤモンド
選びの選択肢として使ってみて下さい。
ダイアモンドショッピングのヒント:
ゴージャスなダイヤモンドのコスト削減に関しては、4C全体で中程度の蛍光石と中程度のスペックのペアを組み合わせることが理想的です。
蛍光を恐れないでください。目に見えない場合もあります。
いかがでしたでしょうか?
良質なダイヤモンドをコストを抑えて購入するテクニックは、上記 5つのグレードを抑えるところは抑え、最大限に見た目の良いダイヤモンドを探し出すことです。
是非試して見て下さい。
筆者
ヨーアンドマーレ代表
GIA・GG 米国宝石学協会 鑑定士 島田 洋輔
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