結婚指輪は、世界中のほとんどすべての
文化で見つけることができます。
また各国で、それぞれの結婚指輪の持つ
伝統があります。
例えば、結婚式の服、色のテーマ、
祝福の儀式、そして結婚式の食べ物の
伝統があります。
文化的な違いもあります。
これらの中で最もよく知られているものが
結婚指輪の着用です。
結婚指輪は世界で最も普遍的なシンボルの
1つとして見られて、どこでも同じ象徴的
な意味を持っています。
ただ、指輪を作ってから着ける、その方法
は世界中で異なります。
結婚指輪の歴史
この非常に特別な指輪の歴史を最初に
見てみましょう。
エジプトは現代の結婚指輪の発祥の地と
見なされていますが、
伝統はネアンデルタール人の時代と
同じくらいずっと前からはじまりました。
ネアンデルタール人はかつて小枝を縛り、
草を縛り、花嫁の手首や足首の周りに
巻いて、これを忠誠心と愛情のしるしと
見なしただけでなく、そうすることに
よって妻の魂は無傷のままで、
長生きすると信じました。
エジプト人
数百年後、エジプト人は骨、革、象牙、
麻から指輪を作り始めました。
しばらくして、彼らは金属もリングを作る
ために使用できることを発見しました。
そしてそれ自体がリングマネーとしても
使われていました。
女性がこの指輪をつけることは、
彼女は常に夫の所有物でることを意味
していました。
ローマ人
ローマ時代になると、結婚指輪はより
ロマンチックな意味を帯びました。
結婚した女性は夫の世俗的な財産に対する
権利を持っていただけでなく、
結婚指輪は妻が夫の心の鍵を開けたという
サインとしても役立ちました。
これを象徴するために、鍵はしばしば
結婚指輪の一部でした。
長年にわたり、結婚指輪は今日知っている
形に進化してきました。
例えば、中世には結婚指輪のほとんどが
金で作られていましたが、この時期から
宝石が頻繁に使われるようになりました。
そして結婚指輪にダイヤモンドを使うのが
流行になったのは、1940年代以降のこと
です。
夫のための結婚指輪
男性のための結婚指輪が出始めたのは、
20世紀になってからの事です。
以前は、妻だけが結婚指輪を着用して
いましたが、第二次世界大戦中から
男性用の結婚指輪が急激に普及し始め
ました。
それは二度と会えないかもしれない妻を、
戦場で思い出し、結婚指輪をとおして
つながりを持っていたいという、男性の
お想いからだと言われています。
今日でもこの考えから西洋人男性の
大多数は結婚指輪を着ています。
カトリック
映画でよく見られるのとは違って、
結婚指輪は必ずしも左手に装着されてい
るわけではありません。
カトリックが支配的であるいくつかの国
では、右手に彼らの結婚指輪を身につけ
ます。
例えば、オランダのカトリック教徒は
結婚指輪を左手に着けていますが、
オーストリアのカトリック教徒は右手に
着けています。
また、ベルギーでは地域によって異なり
ます。
右手に結婚指輪を身に着ける理由の一
は、左を ‘悪’と見なす思想から来ています。
実際、ラテン語の左の単語は「不吉」で
あり、今でも否定的で暗い意味合いが
あります、
アジア諸国
アジアの国々や極東の国々は、純粋な
イエローゴールドを好んで購入します。
つまり、K18やK22のゴールドが標準と
見なされています。
その起源は宗教から来ており、
インドでは古来より金は優位性、美の象徴
として崇められ、花嫁に与えられる金が
多いほど、彼女はより幸せになると言わ
れています。
また、金の含有量が多いほど、長期的な
結婚に投資しているとみなされています。
欧米諸国
ほとんどの西側諸国はK14の金を標準と
見なしているため、世界的な標準とは
異なっています。
アメリカでは、K10の金が頻繁に販売
されていますが、
ドイツではK9の金があります。
オランダの法律では、K14未満のものは
金製品とは認められていません。
それでも、K9の金製品がますます普及
してきています。
純度の高い金製品を好む国の人々は、
しばしばK14またはK9カラットの金製品は
安物であると考えます。
一方金を軽くするのに慣れている国の
人々は、純度の高いK22の金商品は
あまりにも派手で偽物のように感じる
ことがあるようです。
イギリスとアメリカ
イギリスとアメリカでは、リングはしばし
ばセットとして着用されます。
最初に婚約指輪を、次に結婚指輪を指に
重ねてセットして、婚約から結婚に繋がる
「永遠の指輪」として多くの人が着けて
います。
ネイティブアメリカンの部族
西洋のデザインと最も異なる結婚指輪は、
まだ北アメリカに住んでいる多くの
ネイティブアメリカンの部族によって
身に着けられているものです。
彼らは結婚指輪のデザインに、自分たちの
文化や伝統とつながりのある材料や
シンボルを好んで使います。
例えば、指輪はほとんどの場合銀で
作られており、半貴石やターコイズ、
赤サンゴ、貝殻などの天然素材で装飾
されています。
私たちが想像する結婚指輪とはかなり
異なっています。
結婚指輪の背景にある起源と文化を、
あなたが結婚指輪をオーダーする際に
必ずしも考慮に入れる必要はありません。
指輪のデザインを考える場合、まずは
あなた自身の好みが最も大切でしょう。
ただ、様々な文化や国が何年にもわたって
私たちに受け継いできた沢山のデザインや
伝統から、インスピレーションを得てみる
のもまた素晴らしい体験です。
いかがでしょうか。
